こんにちはスタジオ43編集長(自称)の山本です。

マーシャルのJVMシリーズですが、初めて使用するときは結構戸惑ってしまう機種です。戸惑ってしまう原因の一つとしてつまみの多さがあげられると思いますが、整理して見ると非常に便利で優秀な機種だと思います。

JVMシリーズの解説ですが真空管アンプの使用手順も同時に解説していきます。

電源投入手順

真空管を使用しているアンプは電源スイッチが2個付いています。電源投入の手順を間違えると真空管の寿命を短くすることになるので正しく電源を入れましょう。

 

当たり前ですが、アンプは電源を取らないと使用できないので壁のコンセントから電源を取りましょう。

パワーON

電源スイッチには

  1. パワー
  2. スタンバイ

2種類のスイッチが存在します。電源を入れる手順としては先にパワーを入れます。

パワーのスイッチは真空管のヒーターのスイッチです。真空管は暖まってからじゃないと性能を発揮できないので十分に温まるまで待ちましょう。

目安としては1分程度で大丈夫です。1分経ったからすぐにスタンバイを入れる必要はないので、ギターを準備する前に先にアンプのパワーだけ入れておくと効率がいいです。

シールドを接続

シールドをアンプ前面の「INPUT」に入力しましょう。プリアンプを持ち込んで「RETURN」に入力する場合もありますが「INPUT」を使用する場合が多いかと思います。

ギターにも忘れずにシールドを接続しましょう。コネクタの状態が新しいと差し込みの時に硬くて半分しかささっていない状態で音が出ないということもありますので接続関係はしっかりと差し込んだのかを確認する癖をつけましょう。スタジオリハーサルであれば問題ないですが、ライブ本番の転換時などは時間が短いので音が出ないトラブルは避けたいですね。

スタンバイON

画像ではシールドがささっていませんが、シールドがささっていると思ってください。

パワーを入れてからギターの接続などの準備をしている間に1分程度経っていると思いますので、スタンバイを入れましょう。

JVMのややこしいポイント

JVMは便利なのですが、便利さが故にわかりにくい仕様になっています。

マスターボリュームが二つある

JVMは各チャンネルにあるゲインボリュームだけをあげても音が出ません。大元のマスターボリュームをあげなければ音が出ない仕組みになっています。

ランプが点灯していないときはマスターボリュームの「1」が適用されています。

ランプが点灯しているときはマスターボリュームの「2」が適用されています。

全てがメモリーされる

JVMはスイッチの情報が全てメモリーされています。

各チャンネルに

  1. グリーン
  2. オレンジ
  3. レッド

のモードがあり同じスイッチを何回も押すとグリーン→オレンジ→レッドの順でモードが切り替わります。

グリーンのモードの時にマスターボリューム2のランプが点灯していてオレンジのモードに切り替えるとマスターボリューム1に戻ってしまいます。
またグリーンのモードに戻した時にはマスターボリューム2のランプが点灯します。すべてのチャンネルのすべてのモードで設定が保存されてしまいます。

便利ではありますが、複雑です。

メモリーの機能はマスターボリュームの選択スイッチだけではありません。リバーブのON/OFFの切り替えスイッチもメモリーされてしまいます。

グリーンの時にリバーブのスイッチを入れておいてオレンジに切り替えるとリバーブはオフになっています。使用するチャンネルでリバーブを全てかけておきたいのであれば使うチャンネルのモードの時にリバーブをオンにしておきましょう。

JVMのメモリーリセット方法

JVMの設定は電源を切ってもメモリーされていますので、スタジオでは前の利用者が使った設定がそのままになっています。このメモリーを初期状態に戻す方法があります。

パネル右上のクリーンチャンネルのスイッチを押しながらパワースイッチを入れます。

パワースイッチを入れるとチャンネルのランプが赤で点灯しますので、その状態で今度はパネル右下のチャンネルのスイッチを入れます。

JVM210の場合は右下がODチャンネルになっていると思いますので、そちらを押してください。

これでチャンネルのメモリーはすべてクリアされています。

JVMの音出し手順

※電源は入っているものとします。

  1. パネル左側のマスターボリュームをあげる。(ランプの点灯or不点灯確認)
  2. 使用するチャンネルのスイッチを押す
  3. BASS,MIDDLE,TREBLEを12時のところまであげる
  4. GAIN,VOLUMEをあげる
  5. BASS,MIDDLE,TREBLEをあげたり下げたりして音色を決定する

以上の手順です。

私が高校生の時にアンプの使用方法がわからなくてイコライザーを全て絞った状態でゲインとボリュームだけをあげて使用していた時期が数ヶ月ありました。なんとも言えない音でした。
イコライザーなんていらないという人もいるかもしれませんが、悪い事は言わないのでイコライザーはせめて12時くらいにはあげておいた方がいいと思います。

まとめ

正直言って廃盤のJCM900 4100とJVMどちらが好きかと言わればJCM900の方が人気だと思います。
マーシャルと言えばJCM900やJCM800をイメージするかと思います。

JVMは複雑ですが、使用方法をマスターすると狙っているサウンドを出す事ができる優秀なアンプだと思っています。