こんにちはスタジオ43編集長(自称)の山本です。

スタジオを利用する際に避けては通れないのがミキサーの操作です。ライブなどでは音響のオペレーターがいるので操作することはありませんが、スタジオ練習ではミキサーを操作しなければいけない場面が必ず出てきます。
つまみがいっぱいあるだけでクラクラしてしまうつまみアレルギーの方でもわかるように解説します。

マイクで歌を歌う

マイクで歌を歌うときに使用するのであれば3ステップで完了です。

  1. INPUT Bのところにマイクケーブルを差し込みます。
  2. マスターボリュームを規定値(▼の印)まで上げます。
  3. 個別ボリュームを心地いいところまで上げます。

以上です。

ここで注意してほしいのがハウリングです。スタジオというのはどうしてもスピーカーの位置とマイクを使って歌を歌う位置が近くなってしまうので、スピーカーから出た音をマイクがまた拾ってというループで「キーン」「ウーーーー」という耳障りな音が鳴ってしまいます。ボリュームの調整は一番最初にやるからこそ一番大事になってきます。

ハウリングを防ぐには様々な方法がありますが、一番手っ取り早いのがボリュームを下げることです。歌が聞こえないという場合はギターやベースの音量を出しすぎている場合もあるので、バンド全体で音量を調整しましょう。

ドラムは楽器本体で最初からある程度の音量が出てしまうので、歌のボリュームはスネアの音よりもほんの少し大きいくらいがちょうどいいです。

さきほどのハウリングの説明がわかればスピーカーにマイクを向けてはいけないという理由がわかると思います。
スピーカーはハウリングさせ続けると故障してしまいますので、絶対にやめましょう。

グラフィックイコライザーでハウリングの調整

ボリュームを全然上げていなく、スピーカーから離れているのにすぐにハウリングしてしまうときはその空間の音響特性が一定の周波数だけ響きやすいということもあります。

そういうときはグラフィックイコライザーで音が出すぎてしまう周波数だけをカットしてあげることでハウリングを防ぐことができます。

業務用になると周波数の範囲が31か所調整できたりしますが、パワードミキサーなどに内蔵しているものは大体7か所ほどになります。

EMX212Sだと125Hz,250Hz,500Hz,1kHz,2kHz,4kHz,8kHzとなっています。

イコライザーの調整は非常に難しいので、この記事を読んだからと言って調整できるようになるわけではありません。
耳で各周波数の音を覚えてこのハウリングはこの周波数帯域だなと判断できるようになるまではそうとうな年月がかかります。

ハウリングが収まらない時はスタッフを呼ぶか、一か所づつ下げてあたりを付けるという方法で解決しましょう。

歌に広がりを持たせたい

EMXにはエフェクターが内臓されています内臓エフェクターはリバーブをかけるときに使用することが多いです。

リバーブをかけたいときは5ステップです。

  1. エフェクトの種類を選ぶ。エフェクトはディストーションなどの歪み系もあるので注意しましょう。
  2. かかり具合を調整します。
  3. エフェクトのスイッチをオンにします。
  4. メインスピーカーのエフェクトのボリュームを上げます。
  5. 各チャンネルごとのエフェクトのかかり具合を調整します。

コンデンサーマイクを使用する

マイクには種類がいくつかあり大きく分けてダイナミックマイク、コンデンサーマイク、リボンマイクなどがありますがよく音がでないといわれるのがコンデンサーマイクを使用しているのにファンタム電源をいれていない時です。

ファンタム電源とは

ファンタム電源とはマイクケーブルを通して送られる電源のことで、主にコンデンサーマイクやダイレクトボックスに使用します。

コンデンサーマイクはファンタム電源がないとうんともすんとも言いませんので使っているマイクがコンデンサーマイクなのかダイナミックマイクなのかを事前に確認しておきましょう。

ファンタム電源という機材を別に用意しなくてもほとんどのミキサーに内蔵されています。

ボリュームが上がっている状態でファンタム電源をオンにすると「バツッ」という大きな音が鳴ってスピーカーを破損する恐れがあるので、ファンタム電源のオンオフは注意しましょう。

ファンタム電源を使う予定があればボリューム上げていない状態で最初にスイッチを入れましょう。

キーボードなどのLINE楽器をつなぐ

キーボードなどのライン入力の楽器をギターアンプに接続して使用している人をみかけますが、ギターアンプに接続するとギターアンプのプリアンプを通ってしまうので、キーボードが本来狙っているサウンドを出すことができないのでミキサーに接続することをおすすめします。

ライブなどではステージとミキサーまでの距離が長いのでダイレクトボックスを使用することが多いですが、スタジオでの使用であれば直接ミキサーに接続しましょう。

LINE入力の楽器はレベルが大きいので、ミキサーの入力レベルの調整スイッチをLINEに切り替えることをおすすめします。切り替えなくても使用はできますが微妙な調整が難しいのでLINE側に切り替えましょう。